2024/03/28 11:33

長い文章なので、お時間ある方はよろしければ、お付き合いください。


「うさぎの解体新書」制作のきっかけ

2017年の夏、うちのうさぎさん(ルル)が3歳の時、子宮摘出の手術をしたのがきっかけです。手術が成功して無事に家に帰ってきたのですが、エリザベスカラーでの生活が始まりました。牧草やペレットなどは、自力でなんとか食べられていたのですが、盲腸便は自分で食べることができず、退院した翌日の朝、ケージの中に潰れた盲腸便が散らばっていました。ルルちゃんは盲腸便が食べられなくて、なんとも悲しげなお顔をしていたのを今でも覚えています。

その時、私の盲腸便についての知識は、栄養のある便、うさぎさんは盲腸便からも栄養を摂っている。だから、盲腸弁を食べさせないといけない、ぐらいしかわかっていませんでした。エリカラが邪魔で盲腸便が食べられないのなら、私が手伝ってあげようと、盲腸便を口元に持っていきましたが、時間がたったものは食べませんでした。そこで、出した瞬間に口にもっていってあげることにしました。手だと嫌がるので、スプーンですくって口の前に持っていき食べさせました。最初はいつ出すのかわからなかったので、出しそうな時間はそばにいて、じーっと観察して出たらすぐに食べさせるということをしていました。初めは出した瞬間を見逃さないようにと、そればかりに集中していましたが、しばらくすると出す前の仕草がわかってきたので、その時だけそばに行って食べさせました。

そんな感じで少し余裕が出てくると、そもそも、盲腸便ってそもそもなんだろう?と疑問が湧いてきたのです。


1.制作の過程

それからは、ルルちゃんが盲腸便を出すのを待っている時間に、インターネットで検索して盲腸便について調べました。獣医さんや大学の先生がうさぎさんの消化の仕組みや盲腸便について書いている記事などを読みました。もともと理科の生物や自然科学が好きだったので、仕組みを調べることはとても面白かったです。ただ、インターネットで出てきたものは文章や簡単な図解ばかりで、なんとなくわかったような、でもなんだかすっきりわからない、モヤモヤした感じでした。ビジュアルでパッと見て、直感的にわかるものがあればいいのにと思いました。

会社でデザインの仕事をしていた時、文章だけの原稿を図やイラストをいれて、誰が見てもわかりやすくレイアウトをするということをしていたので、調べてわかったことをイラストを使って自分なりにまとめてみようと思いました。

子供の頃、雑誌でみかけた人の体の仕組みをわかりやすく描いた図をイメージして、絵で消化器官の流れを描いて、そこに言葉で補足するような簡単な図解を作ってみました。図にしてみると、消化の仕組みが流れでわかって全体の流れがやっとわかり、自分の頭がスッキリしました。その時点では、自分のために描いたものなので、お腹の中に小さなうさぎさんたちはいませんでした。最終的には、消化器官全体を工場のようなイメージのイラストにしてみたら面白いなと考えていました。


2.insutagramに写真をアップしてみました

ざっくりまとまった時点でなかなか面白いものができたので、誰かに見てもらいたくなりました。そこでinsutagramに描いた図をアップしてみました。私のフォロワーさんは、うさぎさんを飼っている方が多いので、わかりすい!勉強になる!ととても好評でした。その時に「うさぎ版解体新書だね」といういただいたコメントをいただきました。確かに!面白いネーミング!と思い、この図を「うさぎの解体新書」としました。

フォロワーさんから、好評をいただいたことでやる気がアップして、さらに掘り下げて調べていきました。そして「うさぎの解体新書」を人が見て、わかりやすくて、面白い、楽しくうさぎさんのことを勉強できるものに作り直しました。楽しく読んでもらうために、お腹の中にせっせと働いている小さなうさぎさんを入れました。

だいぶ内容が固まったので、再度、insutagramに写真をアップしてみました。すると、多くの方から、この図解が欲しいというコメントをいただきました。


3.ネットプリントで配信してみました

たくさんの方から、欲しいとコメントをいただいたので、コンビニのネットプリントを利用して、誰でもプリントできるようにしました。この時は、獣医さんの監修などは受けておらず、私が調べたことをまとめたものなので、間違いがあるかもしれませんとお知らせした上で、insutagramで配信したことを告知しました。

データが重くならないように、この時は白黒でした。

今でも、この時、配信したものを今でも大切に飾っていると教えてくださる方がいらっしゃいます。とても嬉しいです。

ネットプリントの配信期間はだいたい1週間なので、その時、プリントできなかった方から、また配信して欲しいなどお問い合わせをいただいたりしたので、2019年の年末に再度ネットプリントで配信しました。


4.ココロのおうちさんからお問い合わせをいただいた

2020年9月、インスタグラムのDMに、兵庫県のうさぎ用品とケア専門店の「ココロのおうち」さんから、毎月発行しているkokoro’sNews18周年記念特別付録に掲載したいとご連絡をいただきました。その際、獣医さんに内容をしっかり監修していただいた上で、修正などもした上で、お客様に配りますとおっしゃっていただきました。この時、白黒だったものに色をつけてカラーに変更しました。内容も獣医さんに見ていただいて、しっかりしたものになりました。

この時、監修してくださった獣医さんは、福島にあるラビッツ動物病院の澤田先生です。


5.クリアファイルにしてみました

2022年春、うさぎの解体新書をクリアファイルにしてみることにしました。日常的に使うクリアファイルにしたら、クリアファイルを手にする度にこの図を目にする機会が増えて、自然とうさぎさんの消化の仕組みや食事について考える機会が増えるかなと思ったのです。

クリアファイルを制作して、SNSに投稿すると多くの方から、面白いとか、欲しいなどのコメントをいただきました。

その中には、日本語がわからない海外の方もいらっしゃって、私たちも読みたいとコメントをくださった方もいました。


6.うさぎ専門店LOPLOPLANDの宮崎さんに英語版を作りませんかと声をかけていただいきました

インスタのDMでうさぎ専門店LOPLOPLANDの宮崎さんから、お店でお取り扱いをしたいとお声がけをいただきました。そして、英語版も作りませんかとおっしゃっていただきました。以前から、海外の方にも読んでいただけるように英語版を作れたらいいのにと考えていたので、とても良い機会となりました。



以上が、制作のきっかけとその後の制作の過程です。


考えてみると、この「うさぎの解体新書」ができてきた過程は、私一人で作ったというより、たくさんの方とのご縁があって、皆さんと一緒に作ってきたという感覚があります。クリアファイルになるまでにいくつかのきっかけがありましたが、その時々に一緒に頑張ってくださった方々、SNSでコメントをくださって、応援をしてくださった方々、皆さんのおかげだなと思っています。

その皆さんに共通する思いは、きっと「うさぎさんが好き」「うさぎさんのことをもっと知りたい」という、うさぎさんに対する想いなのだろうなと感じています。

たくさんの方に、うさぎさんの体のことを知っていただいて、もっともっと、うさぎさんのことを好きになって、うさぎさんとの暮らしを楽しんでいただきたいなと思います。



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