毎日、まだまだ暑い日が続いていますが、
少し先の季節を思い浮かべながら、マグカップをひとつ試作してみました。

カップにプリントしたのは、版画で制作したうさぎさんとバンビちゃんの絵です。
ちょっと違うふたりが、静かに寄り添っているシーンです。

このイラストは、ドライポイント（銅版画の技法）で制作したものです。
ペンや鉛筆とはまた違う、版に刻んだ線の柔らかさや、インクのにじみ、
そんなアナログならではの温かみを、そのままプリントに活かしています。

そっと添えた言葉は、
“Not the same, but still together.”
（違っていても、いっしょ）

この言葉には、私自身の小さな想いが込められています。

子どものころ、私は大人や友達からも「変わってるね」と言われることが多かったんです。
当時は、みんなと同じでいることがいいこと、人と違うのはおかしいという雰囲気がありました。
「変わってるね」と言われるたびに「なんで違っちゃいけないの？」と、思っていました。

大人になった今は、違っていても一緒にいられる、違っていてもいいんだよ。と思えるようになりました。

そんな気持ちを、ドライポイントの手描きの線と、静かな色合いに込めました。
あえて余白を多めにしたのは、マグカップを手に持って、絵の中のうさぎさんとバンビちゃんの声に耳を澄ませてほしいから。
あたたかい飲み物とともに、ほっとする時間に寄り添えるように。

まだ販売はしていないのですが、
まずはこの「試作」を、ブログでそっとお披露目してみることにしました。

よかったら、のんびり眺めていってくださいね。

少しずつ冬に向けた準備を進めていこうと思っています。